令和ピボットニュース

令和ピボットニュース 2019/11/15

令和ピボットニュース(2019年11月15日号)/ランダル・レイ、島倉原、消費増税、麻生大臣、黒田総裁、経団連、新経済指標

みなさんこんばんは。本日の令和ピボットニュースです!

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■ 中野剛志、佐藤健志、施光恒、柴山桂太の四氏による、ランダル・レイ著『MMT現代貨幣理論入門』の論評。これは必読です。

MMTをめぐる議論で欠けている「供給力」の視点――完全雇用をめざす「就業保証プログラム」問題
https://toyokeizai.net/articles/-/311863?display=b

“施:MMTが非思想的な理論であるとすると、では何を政策目標とすべきかという話になりますよね。著者はケインズ風に「完全雇用と物価安定」と言っているけれども、私が読んだ印象では、ある種の動機づけをすることによって、人々の活力を引き出すという理念があるのかなと感じました。
中野:それはありますね。だから、ベーシック・インカムには反対している。
施:人々や社会には隠れた力があり、それを政府が納税制度や雇用プログラムなどいろいろな手段によって引き出していく。著者は要は「財政が政策の制約にならないのなら、政府はもっといろいろなことができるはずだ」と言いたいのでしょうね。”

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■ 同書の監訳者である島倉原氏のインタビューです。連載されるようです。

監訳者に聞く 「MMT(現代貨幣理論)」とは何か?(1)
https://www.data-max.co.jp/article/32497

“MMTには2つの側面があります。まず1つは、貨幣や財政が現実にはどのようなものであるかを説明する理論としての側面です。もう1つは、そうした現実に基づいて、「経済政策はこうすべきである」と提言する理論としての側面です”

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■ 景気の悪化が雇用減にも及びそうだとの見通しを示した上で、安倍政権は「デフレ下で2度も消費増税を行って崩壊した政権」として歴史に残るのではないか、との指摘。そうなる可能性は十分ありますね。

コラム:安倍首相のレガシー、「デフレ下で消費増税」となる日=嶋津洋樹氏
https://jp.reuters.com/article/column-shimazu-idJPKBN1XL0JL

“仮に雇用の悪化が表面化する場合、安倍政権は多くの国民からの支持を失い、窮地に陥る恐れすらあるだろう。それが万が一にも政権の崩壊につながれば、安倍首相のレガシーはデフレ下で消費税率の引き上げを2回も断行したということになりかねない”

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■ 一方、麻生財務大臣は、景気に関してかなり楽観的のようです・・・。

景気後退に備えた予防的な対策、現時点で必要ない=麻生財務相
https://jp.reuters.com/article/aso-package-idJPKBN1XM05F

“下方リスクは顕在化していないため、景気後退に備えた予防的な対策までは必要ないとの見方を示した”

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■ 日銀の黒田総裁、こんな杜撰な答弁をして大丈夫でしょうか。日銀が国債を買いまくっている一方で物価はぜんぜん上がっていないのですが・・・。

日本の財政・金融政策、MMT裏付けることは全くない=黒田日銀総裁
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191113-00000052-reut-bus_all
https://jp.reuters.com/article/boj-kuroda-parliament-idJPKBN1XN03S

“日銀の黒田東彦総裁は13日の衆院財務金融委員会に出席し、「日本の財政・金融政策運営が現代金融理論(MMT)を裏付けているということは全くない」と改めて主張し、財政赤字を中央銀行の国債購入で賄えば急激な物価上昇を招くと指摘した。”

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■ 経団連は自滅したいのでしょうか?

消費税10%超へ議論を 経団連、社会保障との一体改革へ提言
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191113-00000096-jij-bus_all
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019111301035&g=eco

“経団連は13日、経済成長と財政、社会保障の一体改革に向けた提言を発表した。10月に税率が8%から10%に引き上げられた消費税について、安定財源の確保のため「10%超への引き上げも有力な選択肢」と指摘し、「国民的な議論を喚起する必要がある」と表明した”

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■ GDPで捉えられないものがあることは確かなので、経済指標の改善は常に必要であると言えますが、現在の日本経済の不調が過小評価されるバイアスが働かないか、注意しなければなりません。

野村総研、GDPに代わる「新経済指標」を提言
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50490850S9A001C1X20000/

“日本では実質GDPの成長率や所定内賃金水準などの経済指標が低迷する一方、生活者の主観的な生活実感は向上している傾向にあるという。同社の此本臣吾社長は「背景にはデジタルサービスから得られる豊かさがあると考え、デジタル時代の経済活動をより実態に合わせて表す新指標を策定した」”

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