令和ピボットニュース

令和ピボットニュース 2019/05/23

令和ピボットニュース(2019年5月22日号)

みなさんこんにちは、令和ピボットニュースです。
本日も、ネット上で配信されている「要拡散」情報や「要警戒」情報をコメントつきでご紹介します。

■ MMTは「ネットで話題」の「トンデモ理論」として紹介されることが多いですが、以下の記事で藤井聡氏が簡潔に反論しています。

藤井聡:経済論争の的「MMT」は「トンデモ理論」に非ず
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190521-00056429-jbpressz-bus_all

“そもそもMMTは決して、財政規律を「破棄せよ」と叫んでいるのではない。MMTはむしろ、財政規律を「改善せよ」と主張しているに過ぎない。”

“つまりこの点に着目し、「インフレ率3~4%を超える程の過度なインフレになってしまう程に過剰な政府支出=赤字」を上限、「インフレ率2%を下回る程の過度なデフレや停滞になってしまう程に少なすぎる政府支出=赤字」を下限とする、という「新たな財政規律」を提案しているのがMMTなのである。”

MMTが「財政赤字は無限に拡大して構わない」と主張しているかのような批判には、くれぐれもご注意ください。

■ MMTに対する批判のほうこそが「トンデモ」であることを指摘する中野剛志氏の解説を昨日ご紹介しましたが、Yahoo!ニュースにも掲載されていましたので、改めてご案内します。

景気が悪化する中、朝日新聞がMMTを「曲論」と断定しました
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190521-00010309-besttimes-pol

■ 中野剛志氏の分かりやすい解説を、適菜収氏がさらに分かりやすく解説してくれています。

検証が必要 財務省がたたく「MMT」はトンデモ理論なのか?
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/254101

“真逆の処方箋を選び続け、見事に三流国に転落したのが今の日本ではないか。構造改革、極端なグローバリズム路線、移民政策、デフレ下の増税……。失敗であることが世界中で明らかになった後に同じ過ちを繰り返し、自ら地獄へと突き進んできた。要するに、すべてがアベコベだ。
だとしたら、その逆をやればいい。すなわち「財政赤字の拡大」だ。”

■ その適菜氏が、山本太郎議員の「れいわ新選組」の政策を高く評価。

改革バカにケンカを売る山本太郎「れいわ新撰組」の本気度
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/252283

“消費税の廃止、安い家賃で住める公的住宅の拡充、奨学金チャラ、最低賃金1500円……。平成の30年間にわたりメディアが垂れ流した「構造改革」神話に洗脳された人にはほとんどデタラメに聞こえるかもしれないが、実現までのプロセスは政策に書いてある。”

“「公務員数の増加」という項目も素晴らしい。「世界から見て日本は公務員の数が少なく」「1万人あたりの公務員数をみると日本は、英国の約3分の1、米国の約2分の1」とあるが、こちらも「民営化=善」という妄想からの脱却を目指しているように見える。”

“1次産業戸別所得補償、防災庁の創設、国土強靱化、公共投資の拡充、独立国家を目指すための日米地位協定の改定、辺野古基地建設中止などの政策もいい。今大事なことは安倍政権の売国を止めることだ。これまで押し通されてきた「トンデモ法」(TPP、水道法、カジノ法、漁業法、入管法、特定秘密保護法、国家戦略特別区域法など)の一括見直し・廃止も唱えているが、これはすぐにやってほしい。”

■ ところで一昨日のGDP速報に関する、麻生大臣の以下の発言には注意が必要です。

GDP2四半期連続プラスに麻生財務相「悪くはない」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190521-00000522-san-bus_all

1-3月期のGDP速報値をみて「日本は雇用も企業収益も明らかに高水準を維持しているので、ファンダメンタルズ(基礎的条件)はしっかりしたものが続いている」とおっしゃっているんですが、失業率が低い(=雇用がいい)とはいえ賃金が上がらないことや、企業収益が高くても労働者に還元されないのが、今の日本の大問題であることを忘れてはいけません。

その麻生大臣も、景気動向が予断を許さないものであるとの懸念はお持ちのようです。

GDP輸入減で良くなってる面ある、消費税判断と解散は無関係=麻生財務相
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190521-00000027-reut-bus_all

「輸入が減ってGDPが良くなっている面もある」
「中国経済が理由で輸出がマイナスになり、設備投資が製造業を中心に先送りの感じがしないでもない」

■ 一方、経団連の中西宏明会長は景気動向について極めて楽観的で、「国の債務がこれだけ膨らんでいることに対する危機感を共有するためにも消費税率の引き上げはやるべきだ」とあらぬ方向に危機感を煽っておられますが、もちろん増税など言語道断です。

経団連会長「消費落ち込み深刻でない」 10月に予定する消費増税の必要性を改めて強調
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190521-00000503-fsi-bus_all

■ こちらの中國新聞の報道のとおり、いま我が国の経済は、先行きを安心できるようなものでは全くありません。(地方紙だからこそ、景気のリアリティに敏感なのでしょうね。)

【社説】景気判断「悪化」 内需拡大へ知恵を絞れ
https://this.kiji.is/501186835431851105

“内閣府が、3月の経済指標を基にした景気の基調判断を引き下げた。「悪化」は、第2次安倍政権が発足した翌月の2013年1月以来6年2カ月ぶりである。戦後最長の景気拡大が続いているとしてきた政府は、認識を改めなくてはなるまい。”

“外需の悪化で、日本経済は正念場を迎えている。あらためて求められるのは、内需拡大である。まずはこれまでの施策について、総点検が必要だろう。
戦後最長の景気拡大といわれても、好景気を実感できない人が多い。成長戦略と位置づけたアベノミクスの3本目の矢は具体性に乏しかったのではないか。いずれ地方にも景気の波が及ぶとしてきた施策は、十分な効果があったとはいえない。”

■ 以下の討論で、本田悦郎・元内閣官房参与のおっしゃっている主張こそ、常識となるべきですね。

10月に消費税率上げるべき?専門家が対立
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20190521-00000042-nnn-pol

“いままさにデフレから脱却しつつある途中経過、道半ばなんです。大原則としてデフレから完全に脱却したと認められるまでは、増税はしてはいけないというのが『アベノミクス』の基本的な考え方なんです”

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